「宗教と信仰」

2020.07.14 Tuesday 05:51
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    ここで私は医家に言いたい事がある。
    それは医学はともすれば、医学以外の療法が効果のあった場合、必ず信ずるから治ったというのである。
    しかしながら、その様な観方には理由がある。
    それは西洋医学においての多くの経験から生れた解釈であろうが、例えていえば、患者の信頼する医家の薬剤は特に効く事である。
    即ち同一の薬剤であっても、有名な博士の処方は卓越せる効果を挙げ、無名な医家の処方は効果が薄いというような実例が多くある事も医家がよくいうところである。
    これらは全く観念の作用であって、薬剤そのものの効果ではないという事を立証している。
    従って、医家が信ずるから治るという既成観念に支配されるのもやむを得ないであろう。
    しかるに、本医術に限り、再三述べたごとく、いか程疑う人といえども、信ずる人と効果は同一である。
    その証左として特に幼児は偉効を奏する事である。
    例えば、医家が最も恐れる彼の疫痢が、医学においては治病率は恐らく十パーセント以内であるに対し、本医術においては九十パーセント以上というにみても明かである。
    私は常に言うのである。「戦争は勝てばいい。病気は治ればいい」…ただそれだけである。」 (「明日の医術 第2編」より)

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
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