「本医術の施法」

2020.07.06 Monday 06:12
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    「本医術は、腎臓医術であるという事は、さきに説いた通りである。
    従って、施術の場合、頭脳、首、肩を治療し次に患者を俯臥(うつぶせ)させ、左右の腎臓部を掌と手指を以て、毒素の多少を探査するのである。
    今日の日本人で、この腎臓部に毒素溜結のない者は一人もないといってもいいのである。
    そうしてこの毒素は有痛と無痛とあるが、無痛が多いのである。
    そうして最も重要なる個所としては、脊柱と末端の肋骨との中間即ち三角形を描けば、その中心点にあたる所及その下方である。
    その部が柔軟で手指で圧して凹む位ならば良いのであるが、そういう人は恐らくないのであって、大抵の人は広範囲に固結しており、はなはだしきは反対に隆起している人さえあるのである。
    それは勿論、余剰尿の固結であるが、それが上方に向って脊柱の両側に移行しており、特に肩胛骨と脊柱との間に多量の固結があるものである。
    この固結は、胃に関係があるので、特に溶解すれば胃の活動を促し、食欲は増進するのである。
    従って、胃癌の患者に対しては、この固結溶解によって好結果があるのである。
    又、腎臓部より下方に向って腰骨部まで毒結は移行しており、特に腰骨に接触して毒結のある場合、多くは脚部に異状があるもので、これを溶解すれば、よく治癒するのである。
    右のごとくであるから、まず腎臓部の治療を第一とし、背部より肩胛骨部を第二とし、その他は第三の順位にすれば良いのである。

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
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