「腎臓医術と若返り法」

2020.07.03 Friday 04:45
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    この理によって、腎臓の活動を促進さす事こそ、あらゆる疾患を治癒させ健康を増進させる唯一の方法である。
    故に、腎臓部の障碍が除かれ、活動旺盛となるにおいて、幾多の好影響が表われ始めるのである。
    その最も著しき現象としては若返る事である。少くとも拾年ないし二拾年は若返るのである。
    それはいかなる訳かというと、腎臓なる機能は尿によって体内毒素を処分する以外、ホルモンを製出するものであるからである。
    今日医学においてホルモンを外部から注射等によって注入するが、これらは一時的効果に幻惑させるのみで、反って腎臓を弱らすのである。
    ちょうど外国品を輸入する為、国内工業が萎靡(いび)するのと同様である。
    この意味において、輪入品よりも遥かに優秀なる国産ホルモンを無限に製出なし得る本療法の効果は、まことに偉大なるものと思うのである。
    右の結果として、元気旺盛となるは勿論、爽快感が湧出し、楽天的となり、人生観は一変するのである。
    従って、怒り、癇癪(かんしゃく)、短気等の性格は消え、親和協調的となり、愉快に仕事に従い根気が続くようになるから、能率が非常に増進するのである。
    かような事をいうとあまりに牡丹餅で頬辺をたたかれるようであるが、私はいささかの誇張もない事を言うので、何人といえども実験をすれば詐りでない事を知り得るのである。
    故に、私は常に想うのである。
    日本人の腎臓が健全になるとすれば、まず何よりも能率増進によって生産の増加となり、悲観や憂欝的人間が減少するから社会は明朗化し、人々は生活を楽しむようになるのである。
    この意味において、この腎臓医術こそ、百万語のお説教にも勝る心身改造法であるといっても過言ではないのである。

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
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