「医学不明の流行病」

2020.07.01 Wednesday 05:58
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    「近来、我国民の中年以上の男女に特殊の疾患があって、それは現在相当多いのであるばかりか、漸次増加の傾向さえ認めらるるのである。
    そうしてこの病患は医家が診断するといえども更に判明しないので、医家は病患はないというのである。
    にも係わらず本人は非常に苦痛であるが、いかんともし難いのである。
    症状はといえば、全身倦怠、頭重、肩首の凝り、物にうき易く、根気がなく、何事も気が乗らず、
    不快感の為、怏々(おうおう)として楽しまず、無為にして日を送るという実に哀れむべき症状である。
    しかも外見上、健康そうにみゆるので、周囲の者からは横着のごとくみらるるという訳で患者はなおさら苦痛なのである。
    しかるに、右のごとき症状は、ことごとく萎縮腎が原因であって、患者の腎臓部を検するに巨大なる毒素溜結があり、又 脊柱の両側、肩、頭、淋巴腺付近、全頭部、腹膜部等にも尿毒の溜結が相当あるのである。
    故に、腎臓部を第一とし、その他各部の浄化法を行うにおいて、毒結減少と共に漸次苦痛は軽減し、ついに溌剌たる元気を取戻すのであるから、患者の喜びはたとえようがない位である。
    この症状は、中流以上の人に多く、殊に婦人に多いのである。」 (「明日の医術 第2編」より)

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
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