「耳鼻疾患・病患と医学の誤謬」

2020.06.10 Wednesday 06:03
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    次に、精神病患者に、よく幻耳(げんじ)といって、付近に人が居ないのに、種々の声が聴える事がある。これは、耳の病気ではなく霊的であるから後に説く事とする。
    次に、鼻の病気としては、蓄膿症、肥厚性鼻炎、鼻茸(はなたけ)、無嗅覚等あるが、原因はいずれも同一であって、鼻の両側に溜結した毒素及び後頭部特に延髄付近に溜結した毒素及び前頭部より前額部にかけて溜結せる毒素が、浄化作用によって鼻孔から鼻汁となって排泄せらるるのである。
    即ち、蓄膿症は、鼻の両側の皮下における毒素の溜結が原因であって、これは指頭で圧すれば痛みがあり、この痛みの強弱によって、重軽の差が判るのである。
    これを放任しておけば、この毒結は溶解、鼻汁となって出て治癒するのであるが、医療は薬液で洗滌するから、耳垂の際の洗滌と同じく薬毒が浸潤、追増することになり、慢性になるのである。
    又、肥厚性鼻炎は鼻汁に含まれている毒素が、粘膜を刺戟するので加答児(カタル)を起し、微熱を生じ、小腫物、痛み、痒み、涸(かわ)き等の症状をおこすのであるが、これらも気長に自然療法によれば治癒するのである。
    次に鼻茸は、私は医者でないから、手術をしたことがないのでよく判らないが、膿の固結したものではないかと惟(おも)う。
    とにかく私の治療によって鼻茸が発生しなくなるにみても、そうであると想うのである。
    そうして、蓄膿でも鼻茸でも手術をするが手術によって一旦治癒したようでも、遅きは二、三年、速きは半年位で再発するので、この事実は真の治癒ではなく一時的効果に過ぎない事が判るのである。
    特に蓄膿症においては、鼻側に集溜する毒素を手術によって排除するが一時排除しても再び集溜するのである。
    故に完全に治癒させるには、集溜すべき毒素発生の根源を衝(つ)かなければならないが、医学ではそれが不可能の為、末梢的方法を執るのやむを得ない訳であろう。
    又、近来蓄膿の手術によってよく生命を失う事を聞くがこれはいかなる訳であろうか。
    実に危険千万である。全く手術の過誤による事は勿論であるが、専門家においても大いに研究されん事を望むのである。
    次に無嗅覚の原因は、鼻の尖端に毒素溜結し、それが嗅覚神経への刺戟を遮断する為と後頭部下辺の凹所に毒素溜結の場合とある。
    そうして後者においては麻酔剤使用の結果又は瓦斯(ガス)中毒等によって鼻孔から吸収したその毒素が、右の局所に溜結する為による事も稀にはある。
    そうして前者は非常に治り易く多くは二、三回の治療で大抵は治癒するが、後者の場合は、相当日数を要するのである。

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
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