「脳疾患・病患と医学の誤謬」

2020.06.02 Tuesday 06:09
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    「近代人に特有の脳に関係ある疾患を説いてみよう。
    今日最も多いのは、何といっても脳神経衰弱であろう。
    症状としては、頭痛、眩暈(めまい)、圧迫感、朦朧(もうろう)感、焦燥感、憂欝症、不眠症等である。
    右の中最も多いのは慢性頭痛であるが、これは何が原因かというと、最初、感冒その他による発熱時に、頭痛に対し氷冷法を行うが、これが主なる原因である。
    それは、発熱時には大抵頭痛がある。それは頭脳の毒結が浄化作用によって溶解し、流動を起すその為の痛みであるが、それを氷冷すると溶解が停止し、再び凝結する為、その再凝結に対して、緩慢な浄化作用が常に起る。
    それが慢性頭痛である。故に、こういう人の頭に掌をあてると必ず微熱がある。
    そうして、全頭部もあるが、前頭部又は後頭部又は一局部の場合もある。
    これも、自然療法によれば、完全に治癒するのである。
    又、右とは別の原因による頭痛がある。
    それは脳貧血であって、その原因は、感冒の項目で説いたごとく、淋巴腺付近の毒結が血管を圧迫し、貧血を起すのであってこれは頭脳に掌を宛(あ)つれば、反対に無熱であるばかりか反って普通より冷いことがある。
    そうして、発病するや、発作的に顔面は著るしく蒼白となり、強度になると意識を失うことさえあり激しい嘔吐感もある。
    これを治癒しようとするには、出来るだけ運動をし、浄化作用をおこさせ発熱をさせ、それによって、淋巴腺付近の毒結を、溶解排除させるのである。
    圧迫感は頭脳全体に滞溜している毒素が、第一浄化作用による凝結作用と、それによって血液の循環を妨げられる為である。又、脳貧血に因る血液不足の為もある。
    不眠症及び朦朧感は、病気症状の項目に説いてあるから略すが、焦燥感について、説明してみよう。
    元来、人間の頭脳の作用は、大別して理性と感情とであり前頭部は理性を、後頭部は感情を司る。
    理性とは、智慧、記憶、考慮等であって、学者のごとき例外なく前頭部が発達しているのは、常に理性的の仕事をするためである。
    又感情即ち喜怒哀楽を司るのは後頭部であるから、後頭部の発達した人は、感情が優れているのである。
    故に男子は前頭部が発達し、女子は後頭部が発達して居り、白人は前頭部が発達し、東洋人は後頭部が発達している事実をみても明かである。
    従って前頭部に毒素があり微熱がある人は、考慮が散漫で精神集注が困難となり、記憶も鈍く且つ物に倦(う)き易いのである。
    学生なども成績の不良なのはこういう症状によるので、私が治療した頃、この前頭部の毒素を解消するに従いその成績が目立って良くなったのである。
    又後頭部の毒素と微熱は、感情を惑乱させるから、焦燥感が起り易いのである。
    よく小児で癇が強いとか、虫気があるとかいうのは右の理によるのであって、こういう子供の頭脳に掌を宛つれば、必ず微熱がある。
    その微熱が解消するに従って虫気がなくなり、学校の成績も佳良になるのである。
    しかるに、世間右の理を知らない為、虫下しとか禁厭(まじない)などに頼る人もあるが、あまり効果がないのは見当違いであるからである。
     

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
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