「喘息・病患と医学の誤謬」

2020.05.30 Saturday 07:18
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    「医学上、原因不明で、治癒不可能とされている病気に喘息がある。
    これも日本人に頗る多い病気であるから、詳説してみよう。
    喘息は、医学においては二種に分けられている。即ち心臓性喘息と気管支性喘息とである。
    即ち、前者は発作的であって、発作の起るや激しい呼吸困難を来し、重症にあっては呼吸切迫して、ほとんど死の直前に在るやと思う程で、実に視るに堪えないものがある。
    又後者は強烈頻繁なる咳嗽(せき)に苦しみ、不眠、食欲不振、呼吸困難等痛苦はなはだしいものがある。
    そうしていずれも周期的に、例えば冬季に限るとか、夏季に限って起るとかいう症状と、二六時中断えず苦しむのと両方ある。
    医療においては、注射によって一時的苦痛を除去するのが唯一の方法であって、全く注射するや、いかに激しい苦痛も、たちまち拭うがごとく快癒するのである。
    しかしある時間を経過すれば再発するので、患者は苦痛に堪えず、また注射を受くるのである。
    しかし、注射を繰返す毎に漸次その効果を減じ、やむなく頻繁に行うようになり、この結果一日二、三十本位、注射を行わなければならない患者もあるが、これらは全く注射中毒の重症に陥った者である。
    しかし、かくのごとき重症でも私は根治さしたのである。
    言うまでもなく、喘息の発作や咳嗽は、浄化作用であり、注射は勿論、その薬毒によって、浄化作用の一時的停止を行うのである。
    今日医学では喘息の原因について、諸説紛々(ふんぷん)としているが、私の知る限りの説では、あまりに原因に遠すぎ、ほとんど暗中模索的である。
    その説の中で、迷走神経の異状というのがあるが見当違いもはなはだしいのである。

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
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