「日本医学の建設 三 脳疾患」

2019.12.02 Monday 08:48
0

    「脳病には、大体数種あるが、まず、脳貧血から説明する。脳貧血とはその名のごとく、脳の貧血であっていかなる原因かというに、元来、人間の血液は、心臓に依って浄化される事は、今日までの医学上の解釈であるが、実は、心臓ばかりで浄化するのではない、血液自体が循環運動をする、その運動そのものによっても自然浄化をするのである。
    浄化の結果は、循環の速度を増すのであって、それが健康を増す事は、医学で説明の通りである。
    しかるに、血液浄化に因ってその不純物が、自然滞溜する場所があるのである。
    その場所は主に頸部の周囲及び肩胛部なのである。
    頸部一帯特に、延髄に、汚血滞溜する時は、身体より頭脳に送るべき血液通路である血管が圧迫さるるを以て、頭脳が要すべき、血液の量を送る能わず、従って血液に不足を来すのである。
    これが即ち、脳貧血であって、症状としては頭痛及び、頭脳の圧迫感、眩暈(めまい)、耳鳴り、蓄膿症、眼の翳(かす)み等の外、反射作用による胃の不快と嘔吐感、陰欝、世に、神経衰弱と称する症状である。
    大体以上のごとくであるが、これは、余が浄血療法に依る時は容易に快癒するのであって、その治療日数も、普通は一週間位、重症にて二三週間もあれば、確実に全癒するのである。
    長年の神経衰弱が二面の治療にて、全癒せし事も屡々(しばしば)ある。」 (「日本医学の建設(三)」より)

    category:戦前の医学論文 | by:mistoshicomments(0) | -
    Comment