恋愛とは何ぞや

2019.10.16 Wednesday 09:21
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     男女間に於ける恋愛なるものは、その原因全く霊作用である事を私は世の青年男女に告げたいのである。それに就て二つの例を挙げてみよう。
     私は実業に従事していた頃、私の事務所で雇っていた廿才位の女子美術学校の生徒があった。私の営業が美術品で、その図案の仕事をさしてあった。名はTという。或日学友である一人の美しい十八、九のUという女性が訪ねて来た。が執務中なので応接室に待たしておいた。私は何気なくそのUなる女を見た時、あまりにも沈みきっているのに何かしら不安な気持ちがした。私は凝乎していられないのでソッとTの部屋に行きUに就て質ねた。最初はなかなか本当のことを言わなかったが、私が根強く訊くので次の如き真相を語った。
     それは斯うである。Tは彼女と相当前から同性愛に陥っていた処、最近Tの母親に知れ厳しく戒められ、Uとの関係を打切るか学校を退学するかという処まで押迫って来た。二人は終に相談の結果、今宵を期して情死しようとしたのである。私は驚ろくと共に、兎も角Tを別室に呼び霊査した処、憑霊が口を切った。それは家鴨の霊で、その告白によれば数ヶ月前にTに憑依した事、Uには鶯の霊が憑依しており、その鶯が愛らしくてたまらないという。−その為である事が解った。私は此家鴨の霊を叱責戒め、終に離脱させた。其結果Tは目の覚めたる如くUを愛する心が消え、単なる友人以上には出ない事になった。然しそれまでには数回霊治療を行った事は勿論である。私は斯事によって恋愛関係は霊作用であると共に一方だけの解決で可い事を知った。
     今一つの例として斯ういう事があった。某大学生と、談偶々霊の有無に就て論じた。彼は自分を霊査してくれ、というので、私は快諾し、早速霊査に取掛った。間もなく彼は無我に陥った。之は憑霊が浮いた為である。私は『あなたは誰方です』と訊いた。憑霊『私は浅草公園○○○の矢場の庸女で○○というものですが、此○○さんは妾は好きでならないので、来て貰いたいと思ってもなかなか来てくれないから憑いたのです。どうか妾の所へ来るように言うて戴きたい』と言うので、私は承知したので霊は喜んで離脱した。それと同時に覚醒した彼はキョトンと目を瞠っている。私は彼に向って『○○の○○という女を知っているか』と訊くと、彼は喫驚して『先生どうしてその女を御存知ですか』という。私は『タッタ今君から聞いた』というと彼は驚ろいて『無我の裡にとんでもない事を喋舌った』と大笑いした事があった。
     之は勿論生霊の憑依である。

    category:霊界について | by:mistoshicomments(0) | -
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